■ 鉄 Iron

[ 働き ]
鉄は、血液中にある赤血球で酸素を運ぶ働きをするヘモグロビンと、筋肉中にある赤色色素のミオグロビンを生成するために欠かせないミネラルです。すなわち、私達の生命を維持する上で重要な機能を果たしているのです。体の成長を促し、病気に対する抵抗力にも鉄は大きく関与しています。

[ 多く含む食品 ]
レバー、カツオ、ヒジキ、ゴマ、乾麺や、ホウレンソウ、パセリ、大豆などにも多くの鉄分が含まれています。柑橘類などのビタミンCを多く含むものと一緒に食べると、鉄分の吸収はさらに良くなります。反対に、カフェインを含むコーヒーやお茶と一緒に取ると、吸収が悪くなります。

[ 欠乏症 ]
鉄は人間の体内で生成することができないので、食べ物から摂取しなければなりません。平均的な日本人は1日約10mgを食物から取っていますが、実際に体内に吸収されるのは、その10%ほどの1mg。一方、毎日の新陳代謝の中で、約1mgの鉄が古い細胞と共に体外へ排出されてしまいます。ですから、正常な状態でちょうど鉄の収支はバランスが取れるのですが、逆に言えばちょっとしたことが原因で誰でも鉄不足に陥りやすいのです。鉄不足の原因としては、1)偏食や菜食主義による摂取不足。2)月経、病気や怪我による出血などの過剰な鉄分損失。3)成長期や妊娠中による需要の拡大。4)手術後や胃腸障害による吸収不全などがあげられます。このような鉄不足が続くと、鉄欠乏症貧血になります。初期には、顔色が悪い、動悸、息切れがする、疲れやすい、集中力の低下などの症状が見られます。しかし、除々に症状が現れてくるため、貧血の程度がひどくなっても自覚しないまま過ごしている人が多いようです。少しでも不調を感じる時は、まず、医師の適切な診断を受け、その原因を突き止めることが大切です。また、食べ物から摂取できる量は限られているので、鉄分の入ったサプリメントを取って必要量を補うことにより、鉄欠乏症を治療することが可能となります。

[ サプリメント ]
貧血の場合には、自覚症状が薄れてきても、体内に鉄分の貯蔵が十分にできるまで2〜3ヶ月はサプリメントを取りつづけた方が良いでしょう。特に妊娠は、妊娠後6ヶ月くらいからどうしても鉄分が不足がちになるので、医師の適切な指示のもとで、サプリメントによる補充が必要です。また、菜食主義の人は、野菜のみから取れる鉄分は1日に必要な摂取量に達しないので、サプリメントで補う他ありません。サプリメントで使われている鉄には無機鉄と有機鉄の二種類があります。無機鉄の硫酸第一鉄はビタミンEを破壊するのでビタミンE剤を取っている人は時間をあけて飲む事をお勧めします。一方のフマル酸第一鉄を始めとする有機鉄はビタミンEを破壊する心配はありません。鉄のサプリメントを効果的に吸収するためには、空腹時に水かジュースと共に服用するのが良いのですが、胃腸の調子を壊す可能性があるので、できるだけ食事の際あるいは食後すぐに服用するようにした方が良いでしょう。鉄のサプリメントは、お茶やコーヒーと一緒に飲むと吸収が悪くなるので鉄剤服用後1〜2時間は飲まないように気をつけましょう。また、チーズ、ヨーグルト、卵、牛乳、ホウレンソウ、シリアルなども吸収を妨げるので、服用の前後1〜2時間は食べないようにしましょう。また、制酸剤と一緒には飲まないよう、1〜2時間の間隔をあけるように気をつけなければいけません。

[ 注意 ]
鉄のサプリメントは、医師の指示がない限り、6ヵ月以上の長期にわたっては服用しないこと。妊婦は鉄中毒にならないように、やはり医師の指示に従って服用しましょう。子供は、鉄の過剰摂取で死に至ることもあります。万が一誤って過剰摂取すた場合は、直ちに病院へ駆けつけ、早急に対処してもらうように医師に伝えること。

 

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